田頭 愼一 <タガシラ シンイチ>さん
前畑造船(株)社長
1972(昭和47)年 船舶工学科卒業
鹿児島県 加世田高校出身
自動車業界ではハイブリッドカー市場が広がりを見せているが、船舶の世界でも環境に優しい電気推進船
(スーパーエコシップ)の導入が始まっている。長崎総合科学大学の前身・長崎造船大学で学んだ田頭さんが
社長を務める前畑造船(株)では、IHIMUと共同で、小型石油タンカー「なでしこ丸」を建造。
各界から注目を集めた。同社が手掛けた建造船は、実に多彩。タンカーや貨物船、自衛艦船から豪華客船、
クルーズ船など幅広い。博多湾を航行する「マリエラ」や長崎オランダ村の「ワーペンファンホールン」も
同社の作品だ。
田頭さんは、「自分のモノづくりの基本は、子どものころの模型作りにある」という。頭の中で
イメージを膨らまし、木を削り紙を張っていく。とにかく面白くて夢中になれる。
「子どもの時とちっとも変らない。今の仕事はそれが大きくなっただけ」と田頭さんは笑ってみせる。
だからなのか、同社の船舶は1隻1隻がオーダーメイドだ。「型で造る船にはやはり限界がある」。
ロマンあふれる手作りの船は業界で高い評価を得ている。小さいながらもキラリと光る個性的な会社…。
こんな造船会社、そうそう見あたるまい。
何でもいい、自分が好きなことを見つけ、大学の4年間は情熱を持って貫き通せは道はきっと見えてくるはず。
自分にベースができ自信が持てれば、あとは何にでも果敢にチャレンジしてほしいですね。