【沿岸流体工学】

講義概要

 沖合の波浪が沿岸海域に到来すると,地形の影響を受けて極めて複雑になる。
 したがって,沿岸海域を開発し有効利用するためには,沿岸海域における
 波浪の特性を的確に把握することが重要である。
 本講義では,沿岸海域における波浪の特性とその制御について解説する。
 先ず,地形の影響による屈折,回折,反射,波高変化などの波浪の変形を中心とし
 高潮,津波,副振動などの異常波浪,沿岸流,離岸流などの海岸付近の流れなどについて解説する。
 続いて,その制御技術として,各種消波堤の特性や設計について解説する。

授業計画

 1.波の基礎的性質−1
   波の分類,波長及び波速,地形及び波頂高,水粒子の運動及び質量
   輸送
 2.波の基礎的性質−2
   重複波,波のエネルギー及びその輸送,水中圧力
 3.波の変形−1
   水深減少による波高変化,屈折
 4.波の変形−2
   砕波,波の減衰
 5.波の変形−3
   波の反射,波の回折
 6.風波の発生と波浪推算−1
   風による波の発生と発達,吹送時間と吹送距離,波浪推算の種類,
   風域の決定
 7.風波の発生と波浪推算−2
   深海波の推定法,浅海波の推定法,うねりの推定法
 8.異常波浪−1
   潮汐,高潮
 9.異常波浪−2
   津波,長周期波と副振動
10.海岸付近の流れ
   潮流,沿岸流,離岸流
11.波の理論−1
   波の基礎方程式,微小振幅波理論
12.波の理論−2
   有限振幅波理論
13.固定式消波構造物
   分類,各種消波構造物の特性,防波堤に作用する波圧
14.浮消波堤
   分類,各種浮消波堤の特性,堤体の係留


Dept. of Naval Architecture, Fac. of Eng.
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長崎総合科学大学工学部 船舶工学科
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